ベーコンやパンチェッタは自作しよう!

本稿では、ベーコンとパンチェッタの簡単な作り方を紹介します。

ベーコンはここで紹介したやり方で毎月1回か2回作っており、パンチの効いた味と風味を気に入っています。そのため、ベーコンをお店で購入することは無くなりました。

パンチェッタの作り方は、以前一緒に働いていた日本語の堪能なイタリア人のエンジニアから教わった方法ですが、こちらの仕上がりもお気に入りです。

ベーコンを作ろうという方は、おそらくサラダチキンやローストビーフ、そしてポテトサラダもよく作ってるでしょうから、それら肉系を作り置きしておけば、豚・鳥・牛の肉料理3兄弟とポテトサラダを並べると、ワインのおいしいアテコンボが完成しますね!

ベーコンを作ろう

必要な部材

・豚肉バラ:300~400g程度

・塩:豚肉の重量の5%程度

・燻製鍋及び温度計 (「 SOTO スモークポット」を用いました。温度計付きです。)

・スモークチップ:一掴み~二掴み (「 SOTO スモークチップス さくら」を用いました。)

・肉の保存用バッグや、キッチンペーパーなどの消耗品

下準備

下処理後の豚バラ肉と塩

豚肉バラを買ってきます。(豚肉ヒレでもやったことがありますが、食感や味がベーコンに向いていません。)

下処理

脂が多いなと思ったら、不要な脂はそぎ落としましょう。そぎ落とした脂は野菜炒めなんかの油として使ってます。(保存するなら冷凍しましょう)

そして、フォークで大量に穴を開け、塩が入りやすくします。

塩をすり込む

塩を肉にすり込むのですが、塩の量は肉の重さの5%程度とします。

袋に入れて冷蔵庫に保管

ジップロックなどに豚肉を入れて、保管します。

一日おくと、塩によって押し出された液体が出てきますので、これは捨てます。

再び、冷蔵庫に入れて保管します。1週間程度です。

塩抜き

流水で豚肉の表面を洗った後で、ボールに入れ、弱い流水にさらしたまま約2時間放置します。

乾燥

ボールから肉を取り出し、キッチンペーパーなどで拭いて、水気をしっかり取ります。その後、新しいキッチンペーパーで覆って、冷蔵庫で1日乾燥させます。

燻製前準備

冷蔵庫から肉を取り出し、30分以上放置して、常温に戻します。

燻製鍋とスモークチップ

燻製鍋は、「SOTO スモークポット」を用いました。一人か二人分を燻製するならちょうど良い大きさです。

スモークチップは、「SOTO スモークチップス さくら」を用いました。

だいたい一掴みで1回分の量になるので、鍋の底に広げます。燻製すると肉からの蒸気や油がスモークチップに落下して燻製の邪魔になるし、片付けが大変になるので、スモークチップの上にアルミホイルでガードを作ります。水受けと油受けのためアルミホイルの中央は凹ませています。

肉を網の上に乗せて蓋をして温度計を刺せば準備OKです。

カセットコンロで加熱しましょう。

周囲環境によるのですが、中火で加熱し温度計が30℃を越え・かつ燻製の匂いがしたら、弱火に変えて、15分から20分間燻します。60℃~80℃あたりで燻す感じ(温燻)でしょうか。この短時間だったらもっと高い温度(熱燻)にするのが一般的かもしれませんが、上記の条件で十分な仕上がりと思います。まぁ、これは好みですね。

スモークチップを交換して再燻製するのが面倒なので、それが嫌な場合は、一回の燻製で希望どおりの仕上がりになるよう、条件をいろいろ変えてみる必要があります。

火を止めてから15分以上放置しましょう。その間にも燻されています。

さぁ、蓋を開けると。。

良いですねぇ。

すぐにでも食べたいところですが、一日冷蔵庫で寝かしましょう。キツい燻製の香りが落ち着きます。

カットするとこんな感じです。

フライパンで加熱して食べると、ものすごくパンチの効いた味と香りがします。

パンチェッタ(Pancetta)を作ろう  本場イタリア式!

作り方を教えてくれた友人はフィレンツェ出身のエンジニアです。数年間同じチームで楽しく仕事ができたのは良い思い出です。関西弁が堪能(読み書きもOK)なナイスガイでした。現在はフィレンツェに戻りましたが、たまにLINEで連絡を取っています。

必要な部材

・豚肉バラ:400g - 1kg 程度

・塩:豚肉の重量の7%程度

・ニンニクのすり下ろし:ニンニク2片ー4片

・黒こしょう:適量

・ラップ、トレー、網すのこ、キッチンペーパーなどの消耗品

・お酢 :300 mL 程度

下準備

ベーコンと同様です。脂が多いなと思ったら、不要な脂はそぎ落としましょう。そして、フォークで大量に穴を開け、塩が入りやすくします。

ニンニクと塩をすり込む

まず、ニンニクをおろして肉にすり込みます。これは殺菌のためです。丁寧にすり込みましょう。続いて、塩をすり込みます。塩の量は肉の重さの7%程度とします。

袋に入れて冷蔵庫に保管

トレーに網すのこを載せて、その上に肉を置きます。ラップをして、冷蔵庫に保管します。一日おくと、塩によって押し出された液体が出てきますので、これは捨てます。再び、冷蔵庫に入れて保管します。1週間程度です。

塩抜き

流水で豚肉の表面を洗った後で、ボールに入れたお酢で肉の表面を洗います。これは防腐目的だそうです。パンチェッタの作り方を教えてくれた彼のお父さんがお酢で洗う派だそうで、せっかくなのでフィレンツェ伝統の方法でやります。

熟成

表面の水気を、キッチンペーパーなどでしっかり拭き取った後で、黒こしょうをたっぷりかけます。そして、キッチンペーパーか清潔なタオルで肉を覆います。

そして、冷蔵庫か冷暗所で保管して熟成させます。イタリア人曰く1ヶ月から2ヶ月放置するそうです。水分が抜けすぎて堅くなると食感がいまいちだそうで、指で押してみて感触を見て判断するそうです。

熟成後

なんとなく、3週間程度で終了にしています。

すっかり痩せてミイラみたいです。

カットすると、こんな感じです。

とても柔らかく、しっとりとしていて、美味しいですよ。

食べきらない分は、適当にカットして冷凍しておけば、パスタやピザ用の常備肉として保存できますね。生のままタッパーに入れて冷蔵でも良いです。

肉にすり込む、塩やペッパー、ハーブにこだわるのも良いでしょう。是非チャレンジしてみてください。

ピザに載せてみました。